野口英世記念館

母シカの手紙

母シカの手紙The letter from His mother Shika

母シカの手紙

母シカが英世に宛てた手紙です。シカは幼いころ、文字を覚えはしましたが、その後ほとんど文字を書く機会がありませんでした。後に英世は、母が字が書けるとは知らなかったと語っています。「はやくきてくたされ はやくきてくたされ いしよのたのみてありまする」(早く帰って来てください。早く帰って来てください。一生のお願いです。)と、長い年月会うことができない英世に、一目会いたいという気持ちを切々と綴っています。手紙を受け取った英世は、1915(大正4)年に15年ぶりに帰国し、母との再会を果たしました。横浜港では多くの報道陣や恩師・友人が英世を出迎えました。約2か月間の滞在中、各地で講演会や歓迎会が催され大変忙しい日々を過ごしました。東京や関西の講演会の時には、母や恩師と一緒に旅行をしました。母シカは英世とともに過ごす時間を「まるでおとぎの国にいるようだ」と語っています。11月4日に英世は、横浜からニューヨークへ戻りました。そして、その後二度と日本の地を踏むことはできませんでした。